日吉神社本殿を中心に七つの宮(牛尾の宮・樹下の宮・大宮・二の宮・宇佐の宮・客人の宮・三の宮)からなる七基の神輿を各町内でお守りし、年に一度【お旅所】と伝われる仮屋まで各宮の神様を神輿で担ぎお連れします。民衆が神を身近に感じる時といえるでしょう。行事は主に本楽祭・朝渡御・昼渡御・還御からなります。本楽祭では氏子総代全員による神へのお供え・神主の祝詞・祭主の祭文・参加者の参拝・さらに雅楽がかなでられ舞楽が奉納されます。
右の写真は七期の神輿が横一列に並び神輿を差し上げて競争していた昼の試楽の様子です。残念ながら現在は行われておりません。

試楽、昼間の若い衆による中神輿の行事も終わり、春の暗闇が神社の境内に漂いはじめると、拝殿にある七基の神輿のぼんぼりに明かりが灯り、幾重にも重なる千古の立木が墨絵のように浮かび宵宮の雰囲気が醸し出されてきます。
神仏習合の名残をとどめる神護寺善学院高見法王、続いて石原伝兵衛家、そして祭主が試楽詣りに訪れます。一般の参拝、若い衆からなる七結社も三三五五、鈴詣りといってそれぞれ鈴を手に持ち鳴らしながら社参します。世も更けた午後十一時過ぎになると神輿の世話などをする警固の手によって神輿のぼんぼり、鳳凰などの飾り物。供え物が取り外されて朝渡御の時を待ちます。

美濃之国・神戸に鎮座する日吉神社は、全国の山王総本宮である近江国(滋賀県)坂本にある神体山(牛尾山の山頂付近を発祥とする日吉大社の霊を歓請して祀った神社です。通称:神戸の火祭りと呼ばれる春の大祭は、日吉大社(近江国)の祭りの形を真似て執り行われてきた要素が多く、街の中心を横切る庄九郎川は琵琶湖を連想させ、祭りに欠かせない存在であり、やはり総本山(近江国)と密接な関係があると思われます。
旧庄九郎川の川渡りの様子

参考資料:「日吉神信仰」〜山王まつり〜(金弊社日吉神社氏子総代会:発行)
「美濃神戸 ふるさと百話」(神戸町教育委員会:発行)
岐阜県安八郡神戸町に、日吉山王まつり(通称は神戸の火祭り)と呼ばれるお祭りがあります。10世紀近く伝承されてきた日吉山王まつりは、毎年五月三・四日に日吉神社で執り行われます。この春の大祭は格式ある祭典として、祭り行事の全てが岐阜県重要無形民俗文化財の指定を受けています。この祭典には麻(ヘンプ)が欠かせない存在として登場します。
麻(ヘンプ)はどのような使われ方がされているのか?順に紹介します。