懐炉(カイロ)は昭和の初期まで上記の「胴の火」方式でありましたがプラチナの触媒作用を利用して、ベンジンをゆっくりと酸化発熱させる物が発明され、ハクキンカイロ『白金懐炉』の商品名で広く普及しました。現在一般的に使われている「使い捨てカイロ」は1979年から販売されています。
 現在主流の使い捨てカイロは、昔からあったカイロの改良の最先端で、昭和53年頃に初めて登場しました。水分を吸収すると酸化発熱する鉄粉を、不織布や紙の袋に入れたものが、一般的であり、触媒に活性炭や塩、水などが入っています。
 使い捨てカイロは発熱させるため、時々、揉む、揺するなどの動作を行わなくてはならないという特徴から、ハクキンカイロは使い捨てカイロが普及した後も、小型天体望遠鏡などでレンズ表面の結露防止に使用されています。
 戦国の世も終わり、次第に忍者の活躍が少なくなったであろう江戸初期の頃、民間に転用されたものが「懐炉」として現在に至ります。
 元禄のはじめの頃には、木炭末に保温力の強いナスの茎などの灰を混ぜたもの(懐炉灰)を通気孔の開いた金属容器に密閉して燃焼させる懐炉や、粉末状にして袋詰めや練り固めて棒状にして使用していたことが知られています。
 木炭末に混ぜる灰としては他に麻殻(大麻草の茎部)や桐の灰が使われたそうです。
現在の使い捨てカイロ成分例
鉄分 水分 食塩 木炭(炭素) ヒル石 その他
63% 15% 3% 9% 8% 2%

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 忍者といえば、幼少の頃からジャンプ力を鍛えるために非常に成長の早い麻(ヘンプ)を毎朝飛び越え鍛錬に努めていた話を聞いたことがあるのではないでしょうか。忍者の使った懐炉は、「胴の火」と呼ばれて銅製の筒に和紙や食物繊維などを黒焼きにしたものを詰めたものであると伝えられています。点火するとゆるやかに燃えて半日程もち懐(ふところ)に忍ばせて暖をとるだけでなく、火種として使用するなど身近なものであったと思われます。

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カイロ灰の製造